男性必見!表彰式のモーニングコートの選び方と着こなしマナー


表彰式は、功績を讃えられる特別な場です。特に格式の高い式典では、スーツよりもモーニングコートといった正礼装が求められることがあります。しかし、日常ではなかなか着る機会がないため、「どう着こなせばよいか分からない」という方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、モーニングコートを中心に、表彰式に臨む男性が知っておきたい服装の選び方や着こなしの基本マナー、そして避けるべきNG例について詳しく解説します。

目次

1. 表彰式におけるモーニングコートの位置づけ
2. モーニングコートの基本構成と素材
3. 正しい着こなしとサイズ選びのポイント
4. スーツとの違いとTPO
5. 男性が意識すべき表彰式での立ち居振る舞いとマナー
6. 表彰式で避けたいNG服装・着こなし例(男性向け)
7. Q&A
8. まとめ|マナーを押さえた服装で表彰式にふさわしい男性へ

1. 表彰式におけるモーニングコートの位置づけ

表彰式イメージ

表彰式にはさまざまな種類がありますが、中でも特に格式が高いのが「叙勲式(じょくんしき)」です。叙勲式とは、国家が社会的功績を認めた個人に対し、勲章を授与する儀式のことです。主に春と秋に行われ、皇居で天皇陛下から直接勲章が授与される場合もあります。非常に厳粛な場であり、服装も正礼装(モーニングコート)が求められます。
ただし、モーニングコートが必要とされるのは叙勲式だけではありません。国家的な表彰式、皇室関連行事、企業主催の重要な式典などでも、場の格式や主催者の意向によってモーニングコートの着用が適している場合があります。

フォーマル度推奨される服装具体例
正礼装(最も格式高い)モーニングコートor燕尾服叙勲式、国家表彰式などの表彰式
準礼装(セミフォーマル)ブラックスーツorダークスーツ企業、学術表彰式
略礼装(ビジネスカジュアル)ダークスーツ+ネクタイ社内やカジュアルな表彰式

2. モーニングコートの基本構成と素材

モーニング男性


モーニングコートは、特に格式の高い場面で着用される正礼装です。基本的には、ジャケット・ベスト・縞模様のスラックスの3点で構成されています。

一般的には昼間の式典に用いられることが多いものの、式典の開催時間や主催者の指定によっては、夕方以降でも着用が求められる場合があります。そのため、参加する式典の案内やドレスコードは事前によく確認しておくことが大切です。

アイテム特徴
ジャケット前が短く後ろが長い。黒が基本色
ベストグレーまたは黒。ウール素材が中心
スラックスグレー地に縞模様の入ったものが正式

3. 正しい着こなしとサイズ選びのポイント

サイズ測定

モーニングコートを着こなす上で、最も重要な要素のひとつがサイズ感です。体に合っていないと、せっかくの正礼装もだらしなく見えてしまい、印象を大きく損ねかねません。そこで以下に、モーニングコートおよびスーツ着用時の適切なサイズ感の目安をまとめました。

箇所ポイント
肩幅ジャケットの肩が自身の肩にぴったり沿っていること
袖丈腕を下ろしたときにシャツの袖が1cm程度見える長さ
パンツ丈裾が靴の甲に軽く乗る「ワンクッション」

これらのポイントは、モーニングコートの着こなしにおいてもスーツと同様に重要です。特に、体に合ったサイズを選ぶことで、清潔感や信頼感、そして何よりもきちんと感”を演出することができます。

さらに、ネクタイ選びにも注意が必要です。たとえば、白黒のストライプ柄やシルバーなど、落ち着いた色味を選ぶとフォーマルな場にふさわしい印象になります。反対に、派手すぎる柄や鮮やかすぎる色味は、式典の厳粛な雰囲気にそぐわないため避けるべきです。

4. スーツとの違いとTPO

スーツとの違いとTPO

モーニングコートは「正礼装」として、格式や伝統が重視される場面で着用されます。一方、スーツは「準礼装」や「略礼装」として、ややカジュアルな表彰式やビジネスシーンなど幅広く対応できるのが特徴です。したがって、TPOに応じた服装の使い分けが重要となります。

シーン推奨される装い補足
国家表彰式、叙勲式モーニングコート最も格式の高い場面での正礼装
皇室関連の式典モーニングコート主催者の指定がある場合が多い
企業主催の正式な表彰式ブラックスーツorダークスーツネクタイや靴などもフォーマルに統一
学術表彰や専門機関の式典ダークスーツ+ネクタイスーツでもマナーを意識した装いが求められる
カジュアルな社内表彰会ダークスーツorジャケパンスタイル落ち着いた色味で清潔感を大切に


さらに、場の格や雰囲気を読み取り、モーニングコートとスーツを上手に使い分けることこそ、社会人としてのマナーといえるでしょう。

5. 男性が意識すべき表彰式での立ち居振る舞いとマナー

服装が整っていても、所作が伴わなければ台無しです。そこで、以下の点に注意しましょう。

・名前を呼ばれたら静かに立ち、落ち着いて壇上へ向かいましょう。
・相手と目を合わせ、感謝の気持ちを丁寧に表現します。
・スピーチは簡潔に、落ち着いたトーンで述べましょう。
・周囲の人への配慮を忘れず、姿勢よく最後まで臨むことが大切です。

6. 表彰式で避けたいNG服装・着こなし


格式ある場にふさわしい印象を与えるためには、避けるべき服装にも注意が必要です。というのも、誤った服装は本人の評価を下げるだけでなく、式全体の空気を乱してしまう恐れがあるからです。したがって、以下のような装いは避けるのが賢明です。

・カジュアルな柄ネクタイやキャラクターデザイン
・手の甲が全て隠れるほどの袖が長すぎるジャケット
・色あせたスーツやしわの目立つ衣装
・サイズが合っていないパンツや、丈が短すぎるもの

7.Q&A

Q1. モーニングコートはどこでレンタルできますか?

A. フォーマル専門店やオンラインサービスでレンタルできますが、当店(タキシードレンタルドットコム)では、表彰式に最適なモーニングコートを豊富に取り揃えております。サイズ展開も幅広く、体型に合わせたフィッティングや宅配対応も行っておりますので、遠方の方でも安心してご利用いただけます。叙勲式・表彰式用の正礼装をお探しの方は、ぜひ当店のサービスをご覧ください。

Q2. 表彰式で履く靴の種類は? タキシードと違うの?

A. 表彰式では、黒の内羽根ストレートチップ(レザー素材)が基本です。これはモーニングコートに合う正統な靴で、タキシードに合わせるエナメル素材の「オペラパンプス」などとは異なります。混同しやすいので注意しましょう。靴紐は黒、靴下も無地の黒が無難です。しっかり磨いて清潔感を意識してください。

Q3. ネクタイは白黒ストライプでないといけませんか?

A. 白黒かグレーのストライプやグレーの無地と決まっています。式典の格式や雰囲気に調和する、控えめで品のあるデザインである必要があります。

Q4. 夏の表彰式でモーニングコートは暑くないですか?

A. 夏場の式典は確かに暑さが気になりますが、当店では通気性に優れた「夏用モーニングコート」をサマードスキン(クールウエア素材)でご用意しております。加えて、吸湿性のあるインナーや冷感素材のシャツを選ぶと、さらに快適に式典を乗り切れます。

8. まとめ|マナーを押さえた服装で表彰式にふさわしい男性へ

表彰式では、場の格式に合わせた服装を選ぶことが何よりも大切です。中でも特に、モーニングコートは最も格式ある装いとして、特別な場面にふさわしい一着と言えるでしょう。

さらに、サイズ感や素材選び、ネクタイ、小物など細部にまで気を配ることで、より洗練された印象を与えることができます。

また、服装だけでなく、所作やマナーも含めたトータルの印象が評価されるのが表彰式です。

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執筆者

大谷真司 イデアス株式会社代表取締役

タキシードレンタルドットコムの最高責任者。

大阪市淀川区にて40年以上にわたり礼服の製造・開発に取り組んできた実績を受け継ぐ企業。
すべての縫製工程は日本国内で行われており、車椅子用のユニバーサルデザインモーニングコートや脚長効果のあるヒールアップシューズのレンタルサービスも展開。
結婚式や各種式典で使用されるフォーマルな衣装を、品質に強いこだわりを持ち提供。

1990年 大阪の総合結婚式場において洋装部の責任者としてキャリアを開始。
1995年 全日本冠婚葬祭互助協会の2級冠婚士資格を取得。
1996年 法人向け貸衣装部の責任者に就任。
2006年 独立。宅配レンタル専門の「タキシードレンタルドットコム」を創業。
2016年 日本フォーマル協会のフォーマルスペシャリストゴールドライセンスを取得。