「結婚式の日取りを決めたいけれど、お日柄が気になる……」
そんなお悩みを持つお客様から、私たちは毎日のようにご相談をいただきます。とくに多いのが、「友引って結婚式に良いの?悪いの?」という疑問です。
結論からお伝えすると、お日柄に正解はありません。大切なのは、その意味を知ったうえで「お二人が納得できる日」を選ぶこと。この記事では、結婚式のプロの視点から、六曜との上手な付き合い方をわかりやすく解説します。
目次
- そもそも六曜(大安・仏滅)とは?
- 「友引」の結婚式は縁起が悪い?本当の意味を解説
- プロが教える「縁起のいい日」のつくり方
- まとめ:日取りを決める過程そのものが、大切な思い出に
- よくある質問(FAQ)
1.そもそも六曜(大安・仏滅)とは?

「六曜(ろくよう)」とは、大安・友引・先勝・先負・赤口・仏滅の6つで、その日の吉凶を占うとされる暦の考え方です。カレンダーや手帳の日付の下に小さく書かれているのを、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
日本では冠婚葬祭の日取りを決める基準として、長く親しまれてきました。
実は「ビジネス戦略」から広まった?
意外に思われるかもしれませんが、六曜が今の形で人々に浸透した背景には、商人の存在があったという説があります。
江戸時代、「暦売り」と呼ばれる商人が、暦をより多く売るために吉凶判断を書き添えたのが、現在の六曜文化の広がりにつながったと言われています。「今日は良い日か、悪い日か」を知りたい。そんな人々の不安に寄り添った、当時の巧みなマーケティングだったのかもしれません。
もちろん「迷信だ」と考える方もいます。しかし一方で、今もなお多くの人が大切にする「日本の文化」であることも事実です。だからこそ、頭ごなしに否定するのでも、過剰に縛られるのでもなく、その意味を知って向き合うことが大切なのです。
2.「友引」の結婚式は縁起が悪い?本当の意味を解説

結婚式の日取りでもっとも誤解されやすいのが、この「友引」です。
友引の本来の意味は「引き分け」
「友引は結婚式に良い日」とよく言われますが、本来の意味は「勝負事で引き分け(決着がつかない)」というものでした。
言霊(ことだま)の観点から言えば、「分ける=別れる」につながるため、結婚というお祝い事には、本来むしろ避けるべき日だったとも考えられます。
ネガティブをポジティブに変えた、日本人の知恵
ところが、ここに日本人の素晴らしい知恵が表れます。
「分ける」というネガティブな意味を、「友に幸せを引き寄せる(幸せのお裾分け)」というポジティブな意味へと、いつしか書き換えてしまったのです。
本来の意味がどうであれ、「どう解釈すれば縁起が良くなるか」と前向きに捉える。これこそが、日本流の「言霊の知恵」と言えるでしょう。
ポイント :友引が「縁起が良い」とされるのは、後から生まれた前向きな解釈。だからこそ「悪い日だ」と気にしすぎる必要はまったくありません。
3.プロが教える「縁起のいい日」のつくり方

六曜に縛られすぎて、予約や準備で焦る必要はありません。大切なのは「お日柄」よりも「二人の納得感」です。
そのうえで、より縁起を良くするためのちょっとしたコツを、現場のプロとしてご紹介します。
① 数字で縁を結ぶ
日本では、割り切れる「偶数」を避け、「奇数」を取り入れることで、「縁が切れない(割り切れない)」という願いを込める習慣があります。
たとえばご祝儀が「3万円」「5万円」と奇数なのもこの考え方から。プランやアイテムを選ぶときも、あえて奇数で組むのもおすすめです。
② 言葉選びを丁寧に
冠婚葬祭の現場では、「終わり」「閉める」「切れる」といった言葉を極力避けます。
代わりに「お納め」「結び」「お開き」といった言葉を使うことで、その場の空気がぐっとあたたかく、ポジティブになります。何気ない言葉選びにも、心遣いは宿るのです。
③ 「二人の記念日」を基準にする
お日柄も大切ですが、お二人にとって意味のある日。出会った日、プロポーズの日、付き合い始めた記念日などを選ぶのも、とても素敵な考え方です。毎年めぐってくる記念日が、結婚式の思い出と重なります。
4.まとめ:日取りを決める過程そのものが、大切な思い出に

結局のところ、大安だから絶対に成功するわけではなく、仏滅だから失敗するわけでもありません。
六曜や縁起は、二人の門出をより丁寧に考え、周りの方々への配慮を深めるための「ガイドライン」のようなもの。そう捉えれば、日取りを決める過程そのものが、お二人にとって大切な思い出の第一歩になるはずです。
お日柄に迷ったときは、ぜひこの記事を思い出してください。そして何より、お二人が心から「この日にしたい」と思える一日を選んでいただけたら、私たちこれ以上に嬉しいことはありません。
5.よくある質問(FAQ)

Q. 友引に結婚式をしても本当に大丈夫ですか?
A. はい、まったく問題ありません。現在では「友に幸せを引き寄せる」縁起の良い日として、結婚式に人気のお日柄です。式場の予約が取りやすい場合もあります。
Q. 仏滅に結婚式を挙げるのは避けるべきですか?
A. 気にされる方もいますが、近年は「仏滅割引」を設ける式場もあり、費用を抑えたいカップルに選ばれています。ご家族の考え方を確認したうえで、お二人で納得して決めるのが一番です。
Q. 六曜はどうしても気にしないといけませんか?
A. 必須ではありません。ただし、ご両親や親族が大切にされている場合もあるため、一言相談しておくと、当日まで気持ちよく準備を進められます。
執筆者
大谷真司 イデアス株式会社代表取締役。
タキシードレンタルドットコムの最高責任者。
大阪市淀川区にて40年以上にわたり礼服の製造・開発に取り組んできた実績を受け継ぐ企業。
すべての縫製工程は日本国内で行われており、車椅子用のユニバーサルデザインモーニングコートや脚長効果のあるヒールアップシューズのレンタルサービスも展開。
結婚式や各種式典で使用されるフォーマルな衣装を、品質に強いこだわりを持ち提供。
1990年 大阪の総合結婚式場において洋装部の責任者としてキャリアを開始。
1995年 全日本冠婚葬祭互助協会の2級冠婚士資格を取得。
1996年 法人向け貸衣装部の責任者に就任。
2006年 独立。宅配レンタル専門の「タキシードレンタルドットコム」を創業。
2016年 日本フォーマル協会のフォーマルスペシャリストゴールドライセンスを取得。






























